シミュレーションのリンク
扱っている現象および本教材の説明
初速度 \( v_0 \) を持つ力学台車が、本に刺さった定規に当たり、定規を本の中に押し込みながら徐々に減速し、最終的に静止するまでの過程を扱います。
この過程で台車が定規に行う仕事 \( W \) は、台車の初期運動エネルギー \( \mathrm{KE}_0 \) にちょうど等しくなります。これは仕事と運動エネルギーの定理の具体的な例です。
仕事と運動エネルギーの定理
台車(質量 \( m \)、初速度 \( v_0 \))が定規から一定の抵抗力 \( F \) を受けながら距離 \( d \) だけ押し込んで静止するとき:
- 台車に対して定規がする仕事(負の仕事): \( W_{\text{def}} = -F \times d \)
- 台車の運動エネルギー変化: \( \Delta \mathrm{KE} = 0 - \frac{1}{2} m v_0^2 = -\frac{1}{2} m v_0^2 \)
仕事と運動エネルギーの定理より:
$$ W_{\text{def}} = \Delta \mathrm{KE} $$
$$ -F \times d = -\frac{1}{2} m v_0^2 $$
したがって、台車が定規に行う仕事 \( W \) は:
$$ W = F \times d = \frac{1}{2} m v_0^2 \quad (\text{=初期運動エネルギー } \mathrm{KE}_0) $$
また、定規のめり込み距離 \( d \) は:
$$ d = \frac{m v_0^2}{2F} $$
運動方程式
台車の減速度: \( a = F/m \)
台車が静止するまでの時間: \( t_{\text{stop}} = v_0/a = \dfrac{m v_0}{F} \)
台車の速度の時間変化: \( v(t) = v_0 - \dfrac{F}{m}t \)
対象
- 高校物理で仕事とエネルギーを学習している学生
- 仕事と運動エネルギーの定理を視覚的に理解したい学習者
使用方法
- 右上の「⚙ 設定」ボタンをクリックして設定パネルを開きます
- 以下のパラメータを調整します:
- 台車の質量 \( m \) (\( \text{kg} \)): 台車の重さ
- 初速度 \( v_0 \) (\( \text{m/s} \)): 台車が定規に当たる際の速さ
- 抵抗力 \( F \) (\( \text{N} \)): 本が定規に加える抵抗力
- 設定を閉じ、「▶ 開始」ボタンをクリックしてシミュレーションを開始します
- 画面上で以下の情報を確認できます:
- 台車の現在速度(オレンジの矢印)
- 抵抗力の向き(赤い矢印、接触中のみ表示)
- めり込み距離 \( d \)(緑のディメンションライン)
- 初期運動エネルギー・仕事・現在の運動エネルギー(左上パネル)
- 「⏸ 一時停止」で途中の状態を観察できます
- 「🔄 リセット」で初期状態に戻ります
観察のポイント
- 初速度を大きくすると、めり込み距離 \( d \) がどのように変化するか観察しましょう
- 台車が静止した時点で、仕事 \( W = F \times d \) が初期運動エネルギー \( \frac{1}{2} m v_0^2 \) に一致することを確認しましょう
- 抵抗力 \( F \) を変えると、めり込み距離 \( d \) がどう変わるか(同じ初速度でも仕事 \( W \) は変わらないことに注目しましょう)
参考文献
- 高校物理教科書(力学・仕事とエネルギー分野)
